私の周りの活躍する人たちには、いくつか共通する特徴がある。
例えば、
◾️新しいことに積極的に挑戦する
◾️実行に移すまでが早い
◾️ミスをしても過度に落ち込まない
◾️できない理由より、どうすればできるかを考える
◾️前向きな発言が多い
◾️周りから学ぶ姿勢を常に持っている
といった感じだ。
そしてそんな人らは大抵みんな、「自信がある」という表現がしっくりくる。
「自信」というのはどうやって高まるのだろうか?
気になって色々と調べていくうちに、「自己効力感」というものが関係してそうだと分かった。
自己効力感とは心理学者のBanduraが提唱した概念で、「人がある課題に直面した際、自分にはそれが実行できる、という期待や達成する能力があるという認知」のことである。
つまり「自分にはできる」という自覚や自信だと言える。
そして、どうやらその「自己効力感」というのは次の4つによりどんどんと高まるというのだ。
①直接的達成経験
②代理経験
③言語的説得
④生理的・情動的喚起
なんだか専門的な用語ばかりなので噛み砕いて書いてみると、
①自分自身が成功体験を積むこと
②身近な人の成功体験を見ること
③他人からの言葉による説得や励ましがあること
④ストレスや不安が少なくリラックスしていること
これらの条件を満たしていると、自己効力感というものが育まれ、その結果「自分にはできる」という自信へとつながるようだ。
これらを踏まえてこれまでの自分の経験を振り返ってみて、私にもこのような経験により自信が育まれたなあという心当たりや実感があって、この自己効力感というものを記事にしてみようと考えた。
私はもともと株式会社ユニクロで店長職に従事しており、数年経ったころにかねてより希望していたITの部署へ異動した。
いわゆるシステムエンジニア・社内SE職への転身だったわけで、(それまで興味を持って勉強して知識はつけていたが)もちろん実務経験が全くなくほぼ1からのスタートだった。
アサインされたプロジェクトは、GoogleCloudでWebアプリを構築し全世界24カ国の拠点向けに展開・教育していくという、マニュアルがきっちりあるわけでもなく日々調査と実験を繰り返しながらより良い形を探していくといった、なかなかに新規性の高いものだった。
わからないことも多く泣きそう・心折れそうな日々で、展開後も安定するまで少し時間がかかってしまったが、不思議と「大丈夫。私(・私たち)はやれる」という自信を持って最後までやり抜くことができた。
その時の気持ちがまさに自己効力感の高まりだとするなら、例えばこんな要素が寄与してくれたのではないだろうか。
①1カ国、2カ国と小さく始めそこでの体験を次の展開時の作業に紐づけることができた。また、協力的な国や運営が安定している国を優先的に対応する計画にできていたため、手堅く経験を積むことができた(もちろんPMOや上司の神采配がとても影響している)
自分自身が成功体験を積むことができた
②私がこのプロジェクトに参画する直前に、2カ国へのパイロット展開をやっていた先輩がいてお手本にさせてもらった
身近な人の成功体験を見ることができた
③ITという分野での仕事の経験が少なく自信も育んできていなかったが、店舗経験があるということで「他の誰よりみきさんが適任の仕事!!」など、ポジティブでありがたい励ましをくれる仲間に大勢出会えた(店舗スタッフが主に使用するアプリだった)
他人からの言葉による説得や励ましがあった
④上司にいつでも相談できるという安心感があったこと、上司や先輩で否定的なフィードバックをしてくる人は一人もいなかったこと、アプリを開発するためにコーディングするチームの体制を十分に確保させてもらえていたことなど、今思えばとても恵まれた環境で働かせてもらっていた
ストレスや不安が少なくリラックスできていた
こういった経験がきっと、じわじわと私の自己効力感を高め、目標を達成させてくれたのではないだろうか。
また、①〜④のどの要素が自分にとって特に重要だったかを振り返るとするなら、
重要度の順番に並べると
③・④ > ② > ① (励まし・リラックス>他人の成功体験>自分の成功体験)
と私は感じる。
周囲からの励ましがあり、上司にいつでも相談できる・いつでも受け止めてくれると感じられる環境があること。
その上で、お手本となる存在がいて自分も成功体験を積むことができる。
この経験から得た教訓として、新しくチャレンジするときには
・応援してくれる存在がいること
・自分が不安を感じずリラックスできる環境であること
・ロールモデルを設定し行動のお手本を作ること
・小さくでも成功体験を着実に積み重ねること
これらの要素をしっかり満たして日々の仕事や行動を積み上げていくようにしている。
きっと、この記事を読んでくれているみなさんにとってそれぞれの経験と考え方があるはずだ。
もしこの記事がこれまでの経験を振り返り次に繋げるためのヒントになると嬉しい。
このサイトでは、これまでの実体験からの意見や知見、取材したり話を聞きに行ったりして手に入れたことなどのいわゆる「本やインターネットには落ちていない一次情報」をみなさんにお届けしていきたいと思う。
今や本やインターネット・そしてAIにより大量の情報に本当に簡単にアクセスできるようになった。
そうした中で私の何かしらの経験が誰かのほんの少しでも役に立ったり、単純に面白いな〜と思ってもらえるような記事を残していくぞと、誓いのような宣言のようなもので締めさせていただく。